死刑台のエレベーター<ニュープリント版>
(C)1958 Nouvelles Editions de Films
大企業社長の側近として、その手腕を発揮していたジュリアン。しかし、彼は同時に社長夫人のフロランスと不倫関係にもあった。
情事の果て、社長を自殺に見せかけて殺すことを計画したジュリアンは、それを実行に移す。完全犯罪を成し遂げたかに思えたが、証拠隠滅のため再び犯行現場に戻る途中のエレベーター内に運悪く閉じこめられてしまう。
一方、ジュリアンの車を盗んで、パリの街へと繰り出した花屋の売り子ベロニクとその恋人ルイも予期せぬ殺人を犯してしまう。
十数階の高所で突然停止してしまったエレベーター内の閉鎖的空間の中で、恐怖と焦燥感に見舞われるジュリアン。約束の時間を過ぎても来ない恋人に対する信頼と懐疑を抱えながら、行く当てもなく街を彷徨うフロランス。そして、自動車道を疾走する若者たち。4人は、パリの夜の深淵へと引き込まれて行く…。